アニメ感想 :: 「おおかみこどもの雨と雪」を観たよ

お盆で実家に帰省しておりましたが、今日、東京に帰ってきました。

さて、まぁ、実家は埼玉春日部という田舎なので、やれることは少ないですが
そんななか、母に誘われて、映画「おおかみこどもの雨と雪」を観てきましたよ


というわけで、ネタバレアリの感想を書いていきます。
見たくない人はブラウザバックです。


で、まず、総評としてどうか?というと
減点法なら80点、加点法なら80点満点ってところです、よくわからない?
まぁ、おいおい説明します。



まず、描きたいことがとても明確で、
それ以外の部分は極力尺もコストもカットしてあります。
だから、物語全体でのバランスを俯瞰で見たら、「んー?」って思えるアラがけっこうある

では、描きたい部分について見ていくと、これはもう「十分にやりたいことはやれた」と思えるのです。
だから、その「描きたいものが何だったか?」を理解している人にとっては、まったくアラなんて気にならないでしょう。
「これは、そーいう話なんだ」と理解してみていれば

わたしはとても気に入りましたよ、また見たいと思うくらい



ではでは、物語冒頭から順を追ってさらさらまとめて書いていきます。


娘が母から聞いた恋の話の伝聞、という形で物語は始まり、そして終ります。
母が父(狼)と出会い、恋に落ち、子供を作るものの父は事故死、
都会は、おおかみこどもの育児に向かないと考え、田舎に引っ越す母(花:主人公)
というあらすじ


◆まず、予想される批判は、恋愛描写が淡白で、なぜ好きになったか納得できない、ってところ?
母親が娘にそんなデレデレとノロケ話をしませんよ、恥ずかしいじゃない

◆序盤、都会のほうは写真背景が多く
「この映画、そんなに予算無かったのか?」とも思ったが、都会の毒々しさに合っている
とも思えたので、言い訳としても、まぁ、アリかなと思う。

◆父親の死に方が意味不明
これは作中でも「謎」というままでしたが、スルーするしか無い
この納得できない気持ちは、主人公花とも通じていると思う。

父の動線としては、()は描写無しで補足
1.玄関先にさいふと買ったものを放置
(2.狩りの本能で山へ雉捕りに)
(3.川に落ちる)
4.花の近所にドブ川で遺体発見、遺体はゴミ回収車で回収される

玄関先まで帰ってきててなぜ家の中に荷物を入れない?
さすがに都会のど真ん中で雉が目の前を横切ったというのはありえないでしょうから
たぶん、上の補足でいいのだと思う。
(雉は非常に警戒心の強い鳥で、都心では見られません。埼玉の田舎の方でもないと
ちなみに、自己犠牲愛が強く、猟師が巣の近くにいると、自ら鳴いて囮になるとも言われています)


でも、この辺を気にしたら負け
主人公も視聴者も「この状況、納得できない!」ってだけでいい





そんなこんなで、都会での子育てをやめ田舎へ引っ越すことに
近所のおじいさんの助けなどを得て、暮らしていけるようになる。
まぁ、はっきり言うと、芋は安い作物の部類
村内でトレードして、満足な生活をするには、とても人一人の手作業では・・・と思えなくもない
自然保護観察員の仕事で、車買えるまでお金貯めるのも相当大変だろう。


で、まぁ見せ場は、CMでもあった「冬の場面」ですよね
とにかく日本の映画というのは、夏需要に合わせて作られるので、圧倒的に夏の場面が多い
なので冬の場面はそれだけで新鮮、美しい、見ているだけで涼しくなる
もちろん夏の場面もあります、どちらの動きも見ていて楽しくなるし、映像面では一番の見せ場でしょう。


で、娘(雪)、ついで息子(雨)が小学校へ上がり、まぁ、面倒ごともありながら、それぞれに育っていく

さて、そしてラスト
娘は、傷つけた同級生に自身の正体の秘密を告白。
息子は狼として山に入ってしまい、花は息子を探しに山に入り遭難してしまう。

特に、息子には「ちゃんと母と話をしろよ」とか、「置き手紙くらいして行け」とか、皆思うでしょう。
でも、もう長く不登校で、狼としての生活に慣れすぎてしまっている、人間らしいコミュニケーション力は失ってきている感じもアリ
そこに感じている寂しさや苛立ちは高評価の人ともかわらないと思う。

最後の花の「私、まだあなたに何もしてあげられていないのに!」というセリフはとても切ない
どんなに努力しても、結局、人間が狼に狼としての教育を施すことは出来なかった、それでも息子は狼として一人前になった。
そして、もう一匹も狼のいない山での遠吠え、群れで動くイヌ科にとって、唯一その声を届ける相手は母である花のみだった。
ただ正直なところ観る側としては、その遠吠えに、花の感じた「一人前に育てたという安堵」より、
もう狼となり戻ることは無い切なさのほうが大きかった。

やはり10才という年は、親離れさせ、安心して社会に送り出すにはあまりに幼い。
このあと「息子失踪などで問題にもなるだろう」という不安もある。



低評価の方の意見としては『「女性の強さアピール」のスイーツ媚び媚び』というのがありますけど
どーかなぁ? 私は最後まで見て、主人公花に母性とか、母特有の逞しさは感じなかった。
最後の最後まで『恋する夢見る少女のまんま、原動力は夫への恋心』と感じずにはいられなかった。

「女性の強さ」ってねぇ、、、、農家の母はあんなものじゃないよ
全身むきむきの筋肉、太い骨、農具を振り回してごつごつして、皮が硬くなった手と指

花は「華奢でか弱くてかわいい女の子」そのものだよ、娘、息子とも、3人ともかわいかったよ
あ、たまに、花の声が真綾さんの声にも似て聞こえましたね



さて、で、エンドロール

作画の最初に井上ママww
何か、この絵柄どこかで見たことあると思ってたんですよね
ちょっと離れ目だけど、この目の描き方、口の描き方、デフォルメの動かし方

人狼、BLOOD、攻殻など、I・Gの劇場映画ではもう欠かすことの出来ない重鎮、井上俊之さんですよ
電脳コイルでの描き方にも非常に良く似ている、たぶん、今この描き方が気に入っているんでしょうね
『もう、まつげびっしり描いて「リアルでしょ?」っていうだけの絵は描き飽きた』と言ってましたし
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2012年08月16日 - 01:20 | コメント(0) | アニメ感想

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